ほぼすべての細胞の中に存在するミトコンドリア。ミトコンドリアの主な働きは細胞が使うエネルギーをつくり出すことです。生体活動の約95%がミトコンドリアでつくられたエネルギーを活用していると考えられているため、ミトコンドリアはエネルギーの「生産工場」とも呼ばれています。また、ミトコンドリアは独自のDNAを持つことからもうひとつのDNA、すなわち体内に存在する「もう一人の自分」であるともいえます。そのミトコンドリアがどんどん増殖して活性化すれば、細胞はエネルギーで満ち溢れる状態に!
ひとつの細胞につき数百~数千個も存在するといわれるミトコンドリア。全部集めると体重の約1割の重さにもなるといわれています。また、ミトコンドリアはどの細胞にも平均的にあるわけではなく、エネルギーを多く必要とする大切な臓器ほど多く存在することがわかっています。それぞれの臓器が機能を維持するためには、ミトコンドリアがつくり出すエネルギーがなくてはならないものなのです。
ミトコンドリアのエネルギー産出が変化することで基礎代謝も左右されます。数が減って機能が低下すると食事がエネルギー変換されにくく、体脂肪も蓄積されやすくなります。
ミトコンドリアは細胞分裂に必要なエネルギーを産出するため、骨格筋の形成に関わり、筋肉量を左右します。筋細胞の分裂・増殖が低下すると、年齢と共に筋肉も減少していきます。
ミトコンドリアは神経細胞にも豊富に存在。そのため、機能が低下すると脳機能の低下や認知症、うつなどの要因となることも。
ミトコンドリアはカラダのメリハリに欠かせない筋肉や肌細胞を産出するエネルギーにも関係しているため、スタイルや肌の老化も左右します。
ATPはミトコンドリアがつくり出すエネルギーのこと。新しい細胞内にある健康なミトコンドリアはエネルギーをつくり出す力も活発で細胞へ大量のATPを供給できますが、ダメージを受けるとATPの供給量が減少し、活性酸素も増加してしまいます。結果、細胞のダメージが進行することに。